神世七代の段 のバックアップ(No.8)


神世七代の段 / かみよ なゝよ の段(くだり)

 五柱の別天神の次に表れた神たち

トコタチ

[古事記] クニノトコタチ-ノカミ
・独神 身を隠す 一柱で一代(ひとよ)

[日本書紀] クニノトコタチ クニノソコタチ
・初めに表はれ 国土(くに)を固めた神 五柱の別天神は居ない
・1-本文 1番目の神
・1-1 1番目の神 クニノトコタチ(亦はクニノソコタチと曰す)
・1-2 2番目の神
・1-3 2番目の神 クニノソコタチ
・1-4 1番目の神
・1-5 1番目の神
・1-6 3番目の神
・2-2 クニノトコタチ アマノカガミを生む アマノカガミ → アメノヨロヅ → アワナギ → イザナキ
・3-本文 クニノトコタチよりイザナキイザナミ迄るまで 是を神世七代(かみのよななよ)と謂ふ
 トコは床を意味し のちにトコイハ(常磐)を経て トコシナヘ(永久)の意味を含むに至る
 トコタチや常世の国 古へには永久の意味を持たない

[画題]
・古事記の神には 同じ名でアマノ・クニノと頭に付く夫婦神が多くあり 著者による配置かと
・まんが:これまでの別天神は天(あめ)を固め この神の固めた国土(くに)を高天の原とする
・雛形 七色(ななくさ)の虹(のぢ)の道

 
トヨクモノ

[古事記] トヨクモノ-ノカミ
・独神 身を隠す 一柱で一代(ひとよ)
・古事記伝:トヨクモヌ 宣長は野をヌと訓む

[日本書紀] トヨクムヌ トヨクニヌシ(亦はトヨクムノ)
・1-本文 3番目の神 トヨクムヌ
・1-1 3番目の神 トヨクニヌシ(亦はトヨクムノ)

[画題]
・音の階(きざはし)
・クニノトコタチとこの神は日本書紀の初めの三神 どちらも名が出るだけの神
・ここまでの神は独神で身を隠す 次の神から夫婦神

 
ウヒヂニ

[古事記] ウヒヂニ-ノカミ
・ここから夫婦(めをと)神 前(さき)に名があるので男神

[日本書紀] ウヒヂニ(亦はウヒヂネ)
・2-本文 ウヒヂニ(亦はウヒヂネ) 泥土 此をばウヒヂと云ふ
・3-1 ウヒヂニ
・本文に夫婦神とは書かれてゐない 一書(1-2)「男女(をとこをみな)を成す」ので夫婦神とされる

[画題]
・ここから夫婦神であり はじめての男神
・泥から初めの神や人が生まれる神話の定型

[コ]
・海鼠(こ) 音の同じ蚕(こ)と呼び分けて「なまこ」
・棘皮動物

 
スヒヂニ

[古事記] スヒヂニ-ノカミ
・(ウヒヂニ)の妹(いも)スヒヂニ
・妹と書かれ 独神と書かれていないので はじめての女神であり夫婦神

[日本書紀] スヒヂニ(亦はスヒヂネ)
・2-本文 スヒヂニ(亦はスヒヂネ)
・3-1 スヒヂニ

[古事記伝]
 嫁(とつぎ)の事は未だ始まらざる時なれば 妻(みめ)の謂(いひ)には非ず
 泥土(うひぢ)とは 潮(しほ)と土と混淆(まじり)て未だ分かれざるを云ふ
 沙土(すひぢ)の沙・州とは 潮と土と(潮の中に在りながら)分かれたるを云ふ
宣長の師:賀茂真淵
 ウは浮(うき)なり スは沈(しづ)なり ヒヂは泥(ひぢ)なり

[クラゲ]
・刺胞動物

 
ツノグヒ

[古事記] ツノグヒ-ノカミ
・記伝:ツヌグヒ 宣長はノをヌと訓む

[日本書紀] ツノクヒ
・本文なし
・3-1 ツノクヒ

[画題]
・トカゲとトリ

 
イクグヒ

[古事記] イクグヒ-ノカミ

[日本書紀] イククヒ
・本文なし
・3-1 イククヒ

[画題]
・魚(うを)と鮟鱇(あんかう) いづれ手足の生えるやも

 
オホトノヂ

[古事記] オホトノヂ-ノカミ

[日本書紀] オホトノヂ 他
・本文 オホトノヂ(一に云はくオホトノベ) (亦はオホトマヒコ) (亦はオホトマヂ)

[画題]
・記伝 トは処 ヂは男を表はす
・住まふ処 / 体の中の男の処 どちらとも取られる

[ソテツ]