手間山の段 のバックアップ(No.8)
手間山の段 / てま の やま の段
稲羽(いなば)からの還へりみち 伯伎(はゝき)の国の手間(てま)の山本(やまもと) ヤソガミ共議(あひたばか)りて 赤猪(あかゐ)に似たる大石 転(まろば)し落して オホナムチ殺しき 御祖(みおや)サシクニワカヒメ 天(あめ)に参上(まゐのぼ)りて カミムスヒに請(まお)したまふ すなはち キサガヒヒメと ウムギヒメを遣はして 作り活かさしめたまふ |
156サシクニワカヒメ 3カミムスヒ
アカヰ |
[古事記] 赤猪 アカヰ (生き物)
[日本書紀] なし
キサガヒヒメ |
[古事記:161] キサガヒヒメ (の神は付かない)
・カミムスヒ キサガヒヒメとウムギヒメを遣はして オホクニヌシを作り活かさしめたまふ
・キサガヒヒメ きさげ集(あつ)めて
[日本書紀] なし
[古事記伝]
・キサガヒヒメ きさげ集(こが)して 師の考へに焦の字の誤なりとあるぞよき
・キサガヒ 今アカヾヒと云物なり
・キサ貝の其の殻を研磨(すり)けづりて焼焦してなり
[まんが] 集める神
[ユリ]
ウムギヒメ |
[古事記:162] ウムギヒメ (の神は付かない)
・カミムスヒ キサガヒヒメとウムギヒメを遣はして オホクニヌシを作り活かさしめたまふ
・ウムギヒメ 待ち承(う)けて (真福寺本)
[日本書紀] なし
[古事記伝]
・ウムギヒメ 水を持ちて
・和名抄に 和名ハマグリ
・蚌蛤ウムギ 海蛤ハマグリ 文蛤イタヤガイ 古くにはウムギ 後に大小凡てハマグリと云なりけり
[まんが] 解く神
・記伝は異なる写本により 水を持ちてと訓み 貝の汁と解く
[ウリ]
キサガヒヒメ きさげ集(あつ)めて ウムギヒメ 待ち承(う)けて 母乳汁(おものちしる)を塗りしかば 麗はしき壮夫(をとこ)に成りて 出(いで)遊歩(あそび)き |
イソタケル |
[古事記] なし
[日本書紀] 五十猛 イタケル-ノカミ イタケル-ノミコト
・8-4 スサノヲの子 イタケル 紀伊国に坐します大神イサヲシ 是なり
・8-5 スサノヲの子 イタケル 妹(いろも)オホヤツヒメ ツマツヒメ 紀伊国に渡し奉る
[古事記伝] イダケル
・オホヤビコと一つなるべし
[まんが]
・日本書紀の神を付け足し
・母神は熊野の島に乗って流れ着いた 他国(あだしくに)の神とする
・まんがのスサノヲは木地師の神
[ノリ]
オホヤツヒメ |
[古事記] なし
[日本書紀] 大屋津姫 オホヤツヒメ-ノミコト
・8-5 スサノヲの子 イタケル 妹(いろも)オホヤツヒメ ツマツヒメ 紀伊国に渡し奉る
[オヤツ] 籠盛り
ツマツヒメ |
[古事記] なし
[日本書紀] 柧津姫 ツマツヒメ-ノミコト
・8-5 スサノヲの子 イタケル 妹(いろも)オホヤツヒメ ツマツヒメ 紀伊国に渡し奉る
[ツマ] 飾り切り
タマユミ |
[古事記] なし
・木の国のオホヤビコ(記番号25)によりて オホナムチ 木の俣より漏(く)き逃れて去りたまひき
[まんが] タマユミ
・木の股を持つ神タマユミとする
[マユミ]