手間山の段 のバックアップ(No.7)


手間山の段 / てま の やま の段

 
 
稲羽(いなば)からの還へりみち 伯伎(はゝき)の国の手間(てま)の山本(やまもと)
ヤソガミ共議(あひたばか)りて 赤猪(あかゐ)に似たる大石 転(まろば)し落して オホナムチ殺しき
御祖(みおや)サシクニワカヒメ 天(あめ)に参上(まゐのぼ)りて カミムスヒに請(まお)したまふ
すなはち キサガヒヒメと ウムギヒメを遣はして 作り活かさしめたまふ

 156サシクニワカヒメ 3カミムスヒ

 
 
アカヰ

[古事記] 赤猪 アカヰ (生き物)

[日本書紀] なし

 
キサガヒヒメ

[古事記:161] キサガヒヒメ (の神は付かない)
・カミムスヒ キサガヒヒメとウムギヒメを遣はして オホクニヌシを作り活かさしめたまふ
・キサガヒヒメ きさげ集(あつ)めて

[日本書紀] なし

[古事記伝]
・キサガヒヒメ きさげ集(こが)して 師の考へに焦の字の誤なりとあるぞよき
・キサガヒ 今アカヾヒと云物なり
・キサ貝の其の殻を研磨(すり)けづりて焼焦してなり

[まんが] 集める神

[ユリ]

 
ウムギヒメ

[古事記:162] ウムギヒメ (の神は付かない)
・カミムスヒ キサガヒヒメとウムギヒメを遣はして オホクニヌシを作り活かさしめたまふ
・ウムギヒメ 待ち承(う)けて (真福寺本)

[日本書紀] なし

[古事記伝]
・ウムギヒメ 水を持ちて
・和名抄に 和名ハマグリ
・蚌蛤ウムギ 海蛤ハマグリ 文蛤イタヤガイ 古くにはウムギ 後に大小凡てハマグリと云なりけり

[まんが] 解く神
・記伝は異なる写本により 水を持ちてと訓み 貝の汁と解く

[ウリ]

 
 
キサガヒヒメ きさげ集(あつ)めて ウムギヒメ 待ち承(う)けて
母乳汁(おものちしる)を塗りしかば 麗はしき壮夫(をとこ)に成りて 出(いで)遊歩(あそび)き
 
 

 
 
イソタケル

[古事記] なし

[日本書紀] 五十猛 イタケル-ノカミ イタケル-ノミコト
・8-4 スサノヲの子 イタケル 紀伊国に坐します大神イサヲシ 是なり
・8-5 スサノヲの子 イタケル 妹(いろも)オホヤツヒメ ツマツヒメ 紀伊国に渡し奉る

[まんが]
・日本書紀の神を付け足し
・母神は熊野の島に乗って流れ着いた 他国(あだしくに)の神とする
・まんがのスサノヲは木地師の神

[ノリ]

 
オホヤツヒメ

[古事記] なし

[日本書紀] 大屋津姫 オホヤツヒメ-ノミコト
・8-5 スサノヲの子 イタケル 妹(いろも)オホヤツヒメ ツマツヒメ 紀伊国に渡し奉る

[オヤツ]

 
ツマツヒメ

[古事記] なし

[日本書紀] 柧津姫 ツマツヒメ-ノミコト
・8-5 スサノヲの子 イタケル 妹(いろも)オホヤツヒメ ツマツヒメ 紀伊国に渡し奉る

[ツマ]