稲羽素兎の段 のバックアップ(No.5)


稲羽素兎の段 / いなば の しろうさぎ の段

 
 
ヤソガミ

[古事記:158] 八十神 ヤソガミ
・オホクニヌシの兄弟(あにおと)ヤソガミ坐しき
・皆(みな)国はオホクニヌシの神に避りまつりき 稲羽のヤガミヒメ婚(よば)はむ心あり
・シロウサギに海鹽(うしほ)を浴みて風に當り伏せれとをしへたまひき
・手間山(てまのやま)に赤猪(あかゐ)在るなり 汝(いまし)待ち取れ
・山の大樹(おほき)の矢をを打ち離ちて オホクニヌシうち殺しき
・オホクニヌシ 坂の御尾(みを)ごとに追ひ伏せ 河の瀬ごとに追ひ撥(はら)ひて 国作り始めたまひき

[日本書紀] ヤソカミ
・9-6 ヤソカミ アメワカヒコの段 (古事記のヤソガミとは異なる神)

[まんが]
・兄弟八十神 併せて八十一神
・名をイチヒコ・ニヒコ...とする オホクニヌシは四十一比古(よそあまりひとひこ)
・国をオホクニヌシに譲りて ヤガミヒメを娶りに向かふ
・ヤソガミは計画性 行動力 統率力を持ち 王(おほきみ)に相応はしい神
・オホクニヌシは多くの神の力を借りて事を成す 新(あらた)しい国の在り方を示す

 
ヤガミヒメ

[古事記:159] ヤガミヒメ (の神は付かない)
・稲羽のヤガミヒメ ヤソガミ参ゐ来たる
・吾(あ)はオホナムチに嫁(あは)なむ
・子神キマタ

[日本書紀] なし

[古事記伝] ヤカミヒメ

[まんが]
・稲羽とのみ書かれ国は付かないが因幡国と思はれるので 稲羽国とする
・まんがのヤガミヒメは紙漉き

[コウゾ]

 
シロウサギ ☆

[古事記:160] イナバノシロウサギ ウサギガミ
・裸(あかはだ)なるウサギ伏せり ワニを欺きて海を度(わた)りき
・ヤソガミとオホナムチの教(をし)へに従ふ
・此(これ)稲羽之素菟(いなばのしろうさぎ)といふ者也 いまに菟神(うさぎがみ)

[日本書紀] なし

[素菟]
・古事記では白は王(おほきみ)に用ゐられる文字
・白菟は月を思わせるため白の文字を避けたとの説あり

[まんが]
・大国主の教へにて傷を直す時にはウサギ のちに神となる
・大国主周りに出番を増やす 穴太妙古泥(あのうたへこね)と名付く

[モミチ キイチゴ]

 
ワニ

[古事記] 和邇 ワニ (生き物)

[日本書紀] なし

[和邇]
・和名抄に 鰐(わに)は鱉(さめ)に似て四つ足有り
・河池沼に棲むのは四つ足のワニ 海に居るのは其れに似たるサメ
・一般にワニザメとされる 他に龍(りゅう)や蛟(みづち)との解釈もあり
・例へば和邇(わに)氏の体が大きく「ワニの如く」と云ふ流行り言葉の線は如何か

[ワサビ]