手間山の段 のバックアップ(No.4)
手間山の段 / てま の やま の段
稲羽(いなば)からの還へりみち 伯伎(はゝき)の国の手間(てま)の山本(やまもと) ヤソガミ共議(あひたばか)りて 赤猪(あかゐ)に似たる大石 転(まろば)し落して オホナムチ殺しき 御祖(みおや)サシクニワカヒメ 天(あめ)に参上(まゐのぼ)りて カミムスヒに請(まお)したまふ すなはち キサガヒヒメと ウムギヒメを遣はして 作り活かさしめたまふ |
156サシクニワカヒメ 3カミムスヒ
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アカヰ |
[古事記] 赤猪 アカヰ (生き物)
[日本書紀] なし
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キサガヒヒメ |
[古事記:161] キサガヒヒメ (の神は付かない)
・カミムスヒ キサガヒヒメとウムギヒメを遣はして オホクニヌシを作り活かさしめたまふ
・キサガヒヒメ きさげ集(あつ)めて
[日本書紀] なし
[古事記伝]
・キサガヒヒメ きさげ集(こが)して 師の考へに焦の字の誤なりとあるぞよき
・キサガヒ 今アカヾヒと云物なり
・キサ貝の其の殻を研磨(すり)けづりて焼焦してなり
[まんが] 集める神
[ユリ]
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ウムギヒメ |
[古事記:162] ウムギヒメ (の神は付かない)
・カミムスヒ キサガヒヒメとウムギヒメを遣はして オホクニヌシを作り活かさしめたまふ
・ウムギヒメ 待ち承(う)けて (真福寺本)
[日本書紀] なし
[古事記伝]
・ウムギヒメ 水を持ちて
・和名抄に 和名ハマグリ
・蚌蛤ウムギ 海蛤ハマグリ 文蛤イタヤガイ 古くにはウムギ 後に大小凡てハマグリと云なりけり
[まんが] 解く神
・記伝は異なる写本により 水を持ちてと訓み 貝の汁と解く
[ウリ]
キサガヒヒメ きさげ集(あつ)めて ウムギヒメ 待ち承(う)けて 母乳汁(おものちしる)を塗りしかば 麗はしき壮夫(をとこ)に成りて 出(いで)遊歩(あそび)き |