神世七代の段 のバックアップ(No.14)


神世七代の段 / かみよ なゝよ の段(くだり)

 五柱の別天神の次に表れた神たち

トコタチ

[古事記:6] クニノトコタチ-ノカミ
・独神 身を隠す 一柱で一代(ひとよ)

[日本書紀] クニノトコタチ クニノソコタチ
・初めに表はれ 国土(くに)を固めた神 五柱の別天神は居ない
・1-本文 1番目の神
・1-1 1番目の神 クニノトコタチ(亦はクニノソコタチと曰す)
・1-2 2番目の神
・1-3 2番目の神 クニノソコタチ
・1-4 1番目の神
・1-5 1番目の神
・1-6 3番目の神
・2-2 クニノトコタチ アマノカガミを生む アマノカガミ → アメノヨロヅ → アワナギ → イザナキ
・3-本文 クニノトコタチよりイザナキイザナミ迄るまで 是を神世七代(かみのよななよ)と謂ふ
 トコは床を意味し のちにトコイハ(常磐)を経て トコシナヘ(永久)の意味を含むに至る
 トコタチや常世の国 古へには永久の意味を持たない

[画題]
・古事記の神には 同じ名でアマノ・クニノと頭に付く夫婦神が多くあり 著者による配置かと
・まんが:これまでの別天神は天(あめ)を固め この神の固めた国土(くに)を高天の原とする
・雛形 七色(ななくさ)の虹(のぢ)の道

 
トヨクモノ

[古事記:7] トヨクモノ-ノカミ
・独神 身を隠す 一柱で一代(ひとよ)
・古事記伝:トヨクモヌ 宣長は野をヌと訓む

[日本書紀] トヨクムヌ トヨクニヌシ(亦はトヨクムノ)
・1-本文 3番目の神 トヨクムヌ
・1-1 3番目の神 トヨクニヌシ(亦はトヨクムノ)

[画題]
・音の階(きざはし)
・クニノトコタチとこの神は日本書紀の初めの三神 どちらも名が出るだけの神
・ここまでの神は独神で身を隠す 次の神から夫婦神

 
ウヒヂニ

[古事記:8] ウヒヂニ-ノカミ
・記伝 女男(めを)ならびませるが夫婦に非ずとす
・ここから一般的に夫婦(めをと)神 前(さき)に名があるので男神

[日本書紀] ウヒヂニ(亦はウヒヂネ)
・2-本文 ウヒヂニ(亦はウヒヂネ) 泥土 此をばウヒヂと云ふ
・3-1 ウヒヂニ
・本文に夫婦神とは書かれてゐない 一書(1-2)「男女(をとこをみな)を成す」ので夫婦神とされる

[画題]
・ここから夫婦神であり はじめての男神
・泥から初めの神や人が生まれる神話の定型

[コ]
・海鼠(こ) 音の同じ蚕(こ)と呼び分けて「なまこ」
・棘皮動物

 
スヒヂニ

[古事記:9] スヒヂニ-ノカミ
・(ウヒヂニの)妹(いも)スヒヂニ
・妹と書かれ 独神と書かれていないので はじめての女神であり夫婦神

[日本書紀] スヒヂニ(亦はスヒヂネ)
・2-本文 スヒヂニ(亦はスヒヂネ)
・3-1 スヒヂニ

[古事記伝]
 嫁(とつぎ)の事は未だ始まらざる時なれば 妻(みめ)の謂(いひ)には非ず
 泥土(うひぢ)とは 潮(しほ)と土と混淆(まじり)て未だ分かれざるを云ふ
 沙土(すひぢ)の沙・州とは 潮と土と(潮の中に在りながら)分かれたるを云ふ
宣長の師:賀茂真淵
 ウは浮(うき)なり スは沈(しづ)なり ヒヂは泥(ひぢ)なり

[クラゲ]
・刺胞動物

 
ツノグヒ

[古事記:10] ツノグヒ-ノカミ
・記伝:ツヌグヒ 宣長はノをヌと訓む

[日本書紀] ツノクヒ
・本文なし
・3-1 ツノクヒ

[画題]
・トカゲとトリ

 
イクグヒ

[古事記:11] イクグヒ-ノカミ
・ツノグヒの妹(いも)ツノグヒ

[日本書紀] イククヒ
・本文なし
・3-1 イククヒ

[画題]
・魚(うを)と鮟鱇(あんかう) いづれ手足の生えるやも

 
オホトノヂ

[古事記:12] オホトノヂ-ノカミ

[日本書紀] オホトノヂ 他
・2-本文 オホトノヂ(一に云はくオホトノベ) (亦はオホトマヒコ) (亦はオホトマヂ)

[画題]
・記伝 トは処 ヂは男を表はす
・住まふ処 / 体の中の男の処 どちらとも取られる

[ソテツ]

 
オホトノベ

[古事記:13] オホトノベ-ノカミ
・オホトノヂの妹(いも)オホトノベ

[日本書紀] オホトノベ 他
・2-本文 オホトノヂ(一に云はくオホトノベ) オホトマベ (亦はオホトマヒメ) (亦はオホトマベ)
・本文にはオホトノヂの別名扱い 本文中の異伝に異名あり

[シダ]

 
オモダル

[古事記:14] オモダル-ノカミ
・神世の六代の男神

[日本書紀] オモダル
・本文
・3-1

[古事記伝] オモダル-ノカミ タルムスビ
・オモのタルと云は 不足処(あかぬところ)なく具(そなは)り とゝのへるを云
・神祇官に坐す御巫の祭るの八神の中のタルムスビの神は此の神なり
宣長の師:賀茂真淵 オモダルカミ
・体言よりつゞくと某之神(なにのかみ) 用言よりつゞくと某神(なにかみ)

[マシラ サルナシ]

 
アヤカシコネ

[古事記:15] アヤカシコネ-ノカミ
・オモダルの妹(いも)アヤカシコネ 神世の六代の女神

[古事記伝] アヤカシコネ-ノカミ
・アヤは驚きて歎(なげ)く声(こゑ)なり 喜(うれし)きことにも何にも歎(なげき)はすることなり
 あやにかしこし あなかしこ もはら同じ
・ネは男をも女をも尊(たふと)ふ稱(な)なり
・オモダルによりて 神の御面(みおも)の満足(たらは)せるを以て 其(そ)を望めば
 可畏(かしこ)み敬(ゐやま)はる意(こころ)以て負せ奉りしなり

[日本書紀] カシコネ(亦はアヤカシコネ 亦はイムカシキ 亦はアヲカシキネ 亦はアヤカシキ)
・2-本文 カシコネ(亦はアヤカシコネ 亦はイムカシキ 亦はアヲカシキネ 亦はアヤカシキ)
・2-1 (イザナキ・イザナミ) この二神はアヲカシキネの子なり
・3-1 カシコネ

[画題]
・ウサギ姿に描く まんがではオモダルとともに あちらこちらに顔を出す
・イザナギイザナミとは異なる族(うがら)の神 いくつかの神をアヤカシコネの子孫(みま)とする
・まんがのウサギは羽を持ち 虹を度(わた)り 空を跳ねる

[ウサギ ウノハナ]

 
イザナギ ☆

[古事記:16] イザナギ-ノカミ イザナギ-ノミコト イザナギ-ノオホカミ
・神世の七代の男神
・その1:(高天の原) 成り坐せる神の名はイザナギ-ノカミ 親はなし
・その2:天つ神 イザナギ-ノミコトたち二神に「国を修め理(つく)り固め成せ」 ここからミコト呼び
・その3:天の浮橋に立ちて 天沼矛(あめのぬぼこ) オノゴロシマ
・その4:オノゴロシマにて みとのまぐはひ イザナミの国生み神生み (イザナミ死にき)
・その5:比婆(ひば)の山 イザナミ葬(はふ)りき ナキサハメ
・その6:(場所不明) 十握剣(とつかつるぎ)で カグツチの頸を斬る 血から8柱 体から8柱
・その7:黄泉の国へ往く エビ(エビカヅラ ヤマブドウ)・タカムナ(タケノコ)・モモ(ヤマモモ)
・その8:黄泉比良坂 一日(ひとひ)に 千五百(ちいほ) 産屋を立てる
・その9:筑紫の日向の橘の小門の阿波岐原にて ひとりで子をなす (日向の名の初出)
     イザナギの持ち物から12柱 河の水にすすぎて11柱 三貴子3柱
・その10:それぞれ治めよ アマテラスは高天の原 ツクヨミは夜の食す国 スサノヲは海原
     首の珠ミクラタナを取りゆらかして それぞれ治めよと賜ふ
     その首の珠の名はミクラタナノカミ 掲げただけか アマテラスに渡したかは不明
・その11:(淡海か其の他) スサノヲ国をおさめず啼きいさちき イザナギは神やらひやらひき
・その12:イザナギ-ノオホカミは淡海の多賀に坐すなり
 イザナギは凡(おほよ)そ12の場面に登場する
 アマテラス-オシホミミ-ニニギに連なる神はミコト呼び イザナギは終まひに大神となる

[場面]
・1高天の原 → 2天つ神は天沼矛を賜りて詔り → 3天の浮橋に立ちてオノゴロシマ
  → 4オノゴロシマ → 5比婆の山(地上の国) → 6カグツチ殺し(場所不明)
  → 7黄泉の国 → 8黄泉比良坂 → 9筑紫の日向(場所不明) → 10同じ処 → 11淡海の多賀
・高天の原や天の安河にほぼ関わってはゐない
・アマテラスに高天の原を治めよ スサノヲを追放の他には 政治や権力から離れた中立の存在
・6カグツチ殺しの場所不明 高天の原か イザナミを葬った同じ処か
 まんがでは 国土(くに)はまだ小さく地上の国との境も不明瞭 天の安河の河上とする
・7黄泉の国 実際の国 / 地下の国 / 別世界の国 曖昧にされる
 まんがでは 初めを倭や近畿圏 黄泉の国を若狭とする
・9筑紫の日向 黄泉の国から返った処 のちの日向と同じとすると地図が描けない
 まんがでは 国土はまだ小さく境も不明瞭 5比婆の山と重ね合わせる

[古事記伝] イザナギ
・書紀 イザは誘語(いざなふことば) 賀茂真淵:イザナヒ君(ぎみ)・イザナヒ女君(めぎみ)
・後(のち)の五代(いつよ):アマテラス-オシホミミ-ニニギ-ホヲリ-フキアヘズ
 宣長は五柱の別天神をアマツカミ 神世七代を「此の国土に就坐(つきませ)る神たち(アマツカミ)」
 後の世に「天神七代・地神五代」と申すは非(ひがこと)なり クニツカミと区別してゐる
・記伝ではアマツカミ(五柱の別天神)が天沼矛を賜りて「国を修め理(つく)り固め成せ」と詔り
・人の代:カムヤマトイハレビコ 白橿原宮(かしばら)朝(みかど)より以来(こなた)を人の代とす

[日本書紀] イザナキ
・古事記とほぼ同じ イザナミ死なず黄泉の国なし 二神でアマテラスたちを生む
・2-本文 なりませる神の名はイザナキ
・2-1 アヲカシキネの子なり
・2-2 クニノトコタチ、アマノカガミを生む アマノカガミ → アメノヨロヅ → アワナギ → イザナキ
・3-本文 神世七代といふ
・3-1

・4-本文 オノゴロシマ みとのまぐはひ 嶋生み
・4-1 古事記に同じ
・4-2
・4-3
・4-4
・4-5 にはくなぶり
・4-6 嶋生み
・4-7 嶋生み
・4-8 嶋生み
・4-9 嶋生み
・4-10

・5-本文 二神で神生み 海(うなはら)・川・山・ククノチ・カヤノヒメ(ノツチ)
    オホヒルメノムチ(一書アマテラスオホミカミ)・ツキノカミ(一書ツクユミ ツクヨミ ツクヨミ)
    ヒルコ あまのいはくすぶね スサノヲ(一書カムスサノヲ ハヤスサノヲ)
・5-1 イザナキひとりで生む ますみのかがみ・オホヒルメ・ツクユミ・スサノヲ 根国
・5-2 二神で 日月 ヒルコ スサノヲ 根国 とりのいはくすふね
    カグツチ ハニヤマビメ・ミツハノメ・ワクムスヒ
・5-6 二神で オホヤシマノクニ シナトベ(シナツヒコ)・ウカノミタマ・
    ワタツミノカミ(ワタツミノミコト)・ヤマツミ・ミナトノカミ(ハヤアキツヒ) ククノチ・
    ハニヤス・よろづのもの・カグツチ ナキサハメ とつかのつるぎ あまのやすのかはら
    いほついはむら フツヌシのおや ミカノハヤヒ(ミカハヤヒ タケミカヅチのおや)・
    ヒハヤヒ(ヒノハヤヒ)・タケミカヅチ・ イハサク・ネサク・
    イハツツノヲ(一曰イハツツノヲおよびイハツツノメ)・クラオカミ・
    クラヤマツミ・クラミツハ よもつくに よもつへぐひ ゆつつまぐし うじ
    ヨモツシコメ八人(ヨモツヒサメ) つるぎ くろきみかづら えびかづら たかむな
    よもつひらさか ちびきのいは フナトノカミ・ナガチハ・ワヅラヒ・アキクヒ・チシキ・
    チガヘシノオホカミ つくしのひむかのをどのたちばなのあはきはら ヤソマガツヒ・
    カムナホヒ・オホナホビ ソコツワタツミ・ソコツツノヲ ナカワタツミ・ナカツツノヲ
    ウハワタツミ・ウハツツノヲ (スミノエノオホカミ)
    アマテラスオホミカミ・ツクヨミ・スサノヲ やつかひげ 根国
・5-7 イザナキ つるぎ カグツチ イカヅチノカミ・オホヤマツミ・タカオカミ あまのやそかはら
    いほついはむら イハサク・ネサク イハツツノヲ・イハツツノメ フツヌシ
・5-8 イザナキ カグツチ
    五つのヤマツミ(オホヤマツミ・ナカヤマツミ・ハヤマツミ・マサカヤマツミ・シギヤマツミ)
・5-9 イザナキ・イザナミ もがり やくさのいかづち
    (オホ・ホノ・ツチノ・ワカ・クロ・ヤマ・ノ・サク) 桃の実 フナト(クナト)
・5-10 イザナキ・イザナミ ハヤタマノヲ ヨモツコトサカノヲ よもつひらさか ヨモツチモリビト
    ククリヒメ よもつくに あはのみと・はやすひなと たちばなのをど イハツツ
    オホナホビ ソコツツ オホアヤツヒ アカツツ オホツチウナハラ
・5-11 イザナキ アマテラスオホミカミ たかまのはら ツクヨミ スサノヲ
    あしはらのなかつくに ウケモチノカミ アマノクマヒト

・9-4 あたの長屋の笠沙の御碕 イザナキの子シホツチノヲヂ

[子の数] ひとりで生みし子43柱(よそあまりみ はしら) ものから神へ4柱
・(イザナミと生みし子 ここでは省く)
・涙(なみた)よりナキサハメ
・カグツチの血から8柱 カグツチの体から8柱
・十拳剣はのちにヲハバリ
・イザナギの持ち物から12柱 河の水にすすぎて11柱 三貴子3柱
・モモに名を贈りてオホカムヅミ
・千引の石よりチガヘシ
・首の珠ミクラタナ

[画題]
・黄泉の国に往きて返りて ひとりで三貴子を生む スサノヲを追い払ひて淡海に落ち着く
・湯津津間櫛(ゆつつまぐし) 古へは竪櫛(たてぐし) 櫛は男の持ち物 不思議道具
・一日に千五百の産屋(子をなす)
・河に投げ棄つるものより12柱:杖 帯 袋 衣 袴 冠 手纏 沓(くつ)は投げていない
 下着はない クツを履いているのか裸足か不明 十握剣も不明
・一般に古墳時代の衣袴(いこ)と髪型みづらで描かれる
・女の身支度を待てない神
・剣は石剣(いはつるぎ) カグツチを斬った十握剣と黄泉の国で振るうた十握剣の2本持ち
・終ひに淡海の多賀に坐すなり まんがではオノゴロシマ(クヂラ)に乗って天下(あめのした)に種を蒔く

[スギ]
・楔(くさび)で割って板を得られるため古へより 日本における最重要樹種
・真木(まき)とかいてスギを指す事もあり
・花粉が目立つのはイザナギの所為にしておく

 
イザナミ ☆

[古事記:17] イザナミ-ノカミ イザナミ-ノミコト ヨモツオホカミ
・神世の七代の女神
・その1:(高天の原) イザナギの妹(いも)イザナミ-ノカミ 親はなし
・その2:天つ神 イザナミ-ノミコトたち二神に「国を修め理(つく)り固め成せ」 ここからミコト呼び
・その3:天の浮橋に立ちて 天沼矛(あめのぬぼこ) オノゴロシマ
・その4:オノゴロシマにて みとのまぐはひ イザナミの国生み神生み (イザナミ死にき)
・その5:比婆(ひば)の山 イザナミ葬(はふ)られき
・その6:黄泉の国 イザナギ来て返へる
・その7:黄泉比良坂 一日(ひとひ)に 千人(ちたり)殺さむ
・その8:黄泉の国 黄泉大神(よもつおほかみ)となる
 イザナミは凡(おほよ)そ8の場面に登場する イザナミは終まひに黄泉大神となる
 スサノヲが妣(はは)の国へ来るが イザナミ表はれず

[日本書紀] イザナミ
・古事記とほぼ同じ イザナミ死なず黄泉の国なし 二神でアマテラスたちを生む
・2-本文 なりませる神の名はイザナミ
・2-1 アヲカシキネの子なり
・3-本文 神世七代といふ
・3-1
・4-本文 オノゴロシマ みとのまぐはひ 嶋生み
・4-1 古事記に同じ 天沼矛 オノゴロシマ みとのまぐはひ ヒルコ アハノシマ アハヂノシマ
・4-2 天沼矛 オノゴロシマ
・4-3 天沼矛 オノゴロシマ
・4-4 天沼矛 オノゴロシマ
・4-5 にはくなぶり
・4-6 アハヂノシマ アハノシマ 嶋生み
・4-7 アハヂノシマ 嶋生み
・4-8 オノゴロシマ アハヂノシマ 嶋生み
・4-9 アハヂノシマ アハノシマ 嶋生み
・4-10 みとのまぐはひ アハヂノシマ ヒルコ

・5-本文 二神で神生み 海(うなはら)・川・山・ククノチ・カヤノヒメ(ノツチ)
    オホヒルメノムチ(一書アマテラスオホミカミ)・ツキノカミ(一書ツクユミ ツクヨミ ツクヨミ)
    ヒルコ あまのいはくすぶね スサノヲ(一書カムスサノヲ ハヤスサノヲ)
・5-2 二神で 日月 ヒルコ スサノヲ 根国 とりのいはくすふね
    カグツチ ハニヤマビメ・ミツハノメ・ワクムスヒ
・5-3 イザナミ ホムスヒ ミツハノメ ハニヤマビメ アマノヨサツラ(ヨソツラ)
・5-4 イザナミ カグツチ カナヤマビコ・ミツハノメ・ハニヤマビメ
・5-5 イザナミ 紀伊国の熊野の有馬村
・5-6 二神で オホヤシマノクニ シナトベ(シナツヒコ)・ウカノミタマ・
    ワタツミノカミ(ワタツミノミコト)・ヤマツミ・ミナトノカミ(ハヤアキツヒ) ククノチ・
    ハニヤス・よろづのもの・カグツチ ナキサハメ とつかのつるぎ あまのやすのかはら
    いほついはむら フツヌシのおや ミカノハヤヒ(ミカハヤヒ タケミカヅチのおや)・
    ヒハヤヒ(ヒノハヤヒ)・タケミカヅチ・ イハサク・ネサク・
    イハツツノヲ(一曰イハツツノヲおよびイハツツノメ)・クラオカミ・
    クラヤマツミ・クラミツハ よもつくに よもつへぐひ ゆつつまぐし うじ
    ヨモツシコメ八人(ヨモツヒサメ) つるぎ くろきみかづら えびかづら たかむな
    よもつひらさか ちびきのいは フナトノカミ・ナガチハ・ワヅラヒ・アキクヒ・チシキ・
    チガヘシノオホカミ つくしのひむかのをどのたちばなのあはきはら ヤソマガツヒ・
    カムナホヒ・オホナホビ ソコツワタツミ・ソコツツノヲ ナカワタツミ・ナカツツノヲ
    ウハワタツミ・ウハツツノヲ (スミノエノオホカミ)
    アマテラスオホミカミ・ツクヨミ・スサノヲ やつかひげ 根国
・5-9 イザナキ・イザナミ もがり やくさのいかづち
    (オホ・ホノ・ツチノ・ワカ・クロ・ヤマ・ノ・サク) 桃の実 フナト(クナト)
・5-10 イザナキ・イザナミ ハヤタマノヲ ヨモツコトサカノヲ よもつひらさか ヨモツチモリビト
    ククリヒメ よもつくに あはのみと・はやすひなと たちばなのをど イハツツ
    オホナホビ ソコツツ オホアヤツヒ アカツツ オホツチウナハラ

[子の数] 二神で30柱 ひとりで14柱 ヒルコ・アハシマ
・「イザナギ・イザナミ二神 共に生みませる嶋 壱拾肆(14)嶋 生みませる子 參拾伍(35)柱」
・オノゴロシマは生みしにあらずと本文中にあり
・ヒルコ・アハシマは子の数に入れないと本文中にあり
・二神で生みし子 30柱 (35柱と数が合はない 二神で一柱と数へる神もある)
・イザナミから6柱 カナヤマビコ・ビメ ハニヤスビコ・ビメ ミツハノメ・ワクムスヒ
・イザナミの体から8柱の雷神

[画題]
・古への日本は母系社会 漢土(からくに)などの如く男上位社会への強い憧れがある
 古事記ではイザナミを鬼女に書き 日本書紀では男を陽 女を陰とする
・まんがではすべての神の母神 地母神 天女
・国土(くに)を生む 大八州国(おほやしまぐに 日本列島)
・自然の神を生む:海 河 風 木 山 神 トリフネ 食物神 カグツチ
・黄泉の国にて黄泉大神(よもつおほかみ)となる
・イザナギひとりでアマテラス・スサノヲを生むので子孫(みま)は神の主流とならず
 母系を断ち切り 父系社会の根拠とする意図が見られる
・イザナミの子オホヤマツミの系譜:クシナダヒメ-大国主 サクヤヒメ-ホヲリ
・まんがでは飢ゑた黄泉の国を経営(つくりかた)めて根の堅洲国へと名を変へる
・スサノヲが妣(はは)の国へ来るが イザナミ表はれず
 まんがではスサノヲは根の堅洲大神となり 黄泉大神は黄泉姫(よもつひめ)に
・イザナギ・イザナミは離れたのち 他の神とは子を生んではゐない
・イザナギには物の記述が多い 天沼矛はイザナミに持たせておく

[ウメ]

 
神世の七代 12柱
 簡単な形から より複雑な形へ そして人の御祖(みおや)イザナギ・イザナミへと 
 一代を親子ほどに離れたとも 同じ時とも どちらとも取られる
記伝地になれるものによりて「地上の国に表はれた天つ神」と解する
六代(むよ)までは嫁(とつぎ)に非ず イザナギ・イザナミより夫婦神
日本書紀ほぼ同じ名と内容
まんが七代は進化を表はす イザナギ・イザナミからは人へと連なる道
記紀では語られなくとも 前の六代から他のけものたちへと至る物語はあるはず
 
 
指と物
まんが人とけものを分かつもの 出来上がりを考へて物を作る指を持つこと
イザナギ・イザナミより前に 人工物はない

 天津神の差し出した天沼矛は詳細不明:人工物 天然の結晶 偶然の産物
 まんがでは別天神が数十億年かかって得られた形としておく

 
裸と機織り
記紀アマテラス-ニニギに関はる女神には「機織り」に因む名が多い
まんが神は裸で生まれる
イザナミは地機(ぢばた 原始機) 苧(を)を績(う)む
神はみな 誰かが織って 誰かの誂(あつら)へた服を着てゐる
服を着るのが楽しくて着てゐる 裸が醜いとか恥ぢてではない
 

 
ソコタチ

[古事記] なし

[日本書紀] クニノソコタチ
・1-1 クニノトコタチ(クニノソコタチ)
・1-3 クニノソコタチ
 トコタチの別名 または替はりの名
 記伝:ソコとトコは通ずる

[画題]
・水の多い日本の神話に水の始まりは語られず
・まんがでは日本書紀の一書ソコタチの名を借りて 泉の神とす
・空を飛ぶ乗り物にもなる

[ウミウシ]